自動培養装置の選び方2021

最終更新: 6日前

先日はTerumo BCT主催のQuantum 細胞増殖システムのWebinarをご視聴いただきましてありがとうございました。販売してから数年たっていますが、設置面積あたりの効率はTOPクラスだと思います。今年3月の再生医療学会でもQuantumに関連した内容もありましたし、グローバルでは非常に実績豊富な自動培養装置なんですよね。


COVID-19 によりリモートワークが推進される世の中になりました。ところが、細胞を扱っておられる皆さんは、細胞を生かすために「出社しない」という選択肢を取ることが非常に難しいと思います。「テレワーク率が低いぞ」と考えておられる上司の皆様、研究者にとっては我が子も同然の細胞の様子を見たいという気持ちもぜひ汲んでやっておくんなまし…。


そこで昨年度から需要が急増しているのが自動培養装置 または自動培地交換システム。Quantum以外にもいくつかの機器、システムがあります。特注対応で作られたものを除けば、パッと思いつくだけでも20製品くらいはあるように思います。それでも市場から見なくなってしまったものもありますし、きっと私が知らない製品もあるんでしょうね! 


「自動培養装置を提案してください」というお話は比較的多いのですが、この20製品、どんなお客様にもハマる、というわけではなく、お客様の培養方法によって提案内容も結構変わります。なので、自動培養装置が欲しいなー、と思ったとき、どのような情報があると選びやすいのか、簡単に記載してみようと思います。


〇培養する細胞種/培養方法

当たり前の話ですが、浮遊細胞なのか、接着細胞なのかでざっくり分けることができます。Quantumのように浮遊も接着も両方OK!という機械もありますが、接着細胞のみという培養装置も多いので、ここをスタートにすると良いと思います。


〇目的とする細胞数

昔は1.0E+08Cellsくらいでもおぉスゲーって感じでしたが、最近求められるのはやはり大量培養系。培養方法や細胞種にも関連しますが、最終的にどれくらいのスケールに持っていきたいのかがわかると選びやすいです。


〇スタートの細胞数

これは継代や細胞の採取方法にも関連するのですが、どれくらいの細胞数からスタートするか、というのも重要なポイントだと思います。自動培養装置とはいえ、まだまだPrimaryから拡大培養まで全部1台で、というのはなかなか難しく、最終的には運用も併せて考える必要があるからです。例えば、初代培養を自動化するのか、拡大を自動化するのか、どこのプロセスをマニュアルで対応できるのか…ご予算とのご相談にもなりますが、個人的にはこのプロセスを考えるのが結構好きです。


〇培養プロトコルが完成しているかどうか

最終的な目的を「再生医療等製品の製造」に置く場合、細胞処理の自動化とスケールアップの検討は早めに開始することが望ましいかもしれません。基礎研究で効果のある細胞を作れたとしても、自動培養やスケールアップで同じ手法がそのまま移行できるとは限らないからです。研究目的なのか、製造のフェーズなのか、はたまたスケールアップも同時に検討していくのか、こういったところでも選択する機種は変わります。


並べてみると、「当たり前のことですよね」と言われそうな気がするのですが、自動培養装置のご相談の9割においてこの項目を伺っているように思います。逆に言うと、このあたりが明確になっていると、機種も選びやすい、ってことですね! いつも色々伺ってしまい、お手数をおかけいたしておりますが、ご容赦いただけるとありがたいです!





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